押しピン

人生には正解などない。

何をしても良いし、何をしてもダメ。

子育てにおいてもそれは当てはまる。手をかければ良いわけではなく。手を抜けば良いわけでもない。

言ってしまえば結果論だ。最終的に何とかなっていれば、何となく良かったとか適当に思い込むのが関の山だ。

……必死になって育てた息子がこんな事をのたまうのだから報われない。ハハハ…両親に同情するよ。

でもね…だからこそ両親の葬儀は全力で笑いが溢れる物にしてあげたいと考えている。

そしてそれはきっと続いていく。続いていってくれるように励み続ける。棺桶に収まるまで。

 

はてさて

知り合いの子供が同級生間でちょっと揉めている話を小耳に挟んだ。

……あぁ……そう言えば僕も昔同じような事があったなぁ~と思い出したので、ちょっとその独白をしたいと思う。

アレは…もう20年以上前の話。当時の僕は周りがPS2やドラクエⅦの話で持ち切りなのに、地ずり斬月と乱れ雪月花をひたすらやり続ける、平常運転の頭のいかれた子供だった。

それでも当時の子供達の間で爆発的に流行っていた遊戯王に関してはもれなく僕も熱中していた。小遣い全部で買える150円のパックはいくらか…と計算していた物さ…。

遊戯王の醍醐味は色々あるが、僕は対戦よりも収集(レアカードを引き当てる)が好きだった。まぁ…当時はレアカードこそが最強のカードだったから、レアカードを持っている事が対戦においても最強であったので、その傾向は誰もが同じだったのかもしれないけど。

しかしだ…前述のように子供のお小遣いで買えるパックの量は知れているし、それで目的のレアカードが手に入るなんて天文学的確率である。そのためにコナミ自信が提唱していたカード収集方法が『交換』だった。自分のレアカードと連れのレアカードを交換して、お互いが欲しいカードを手に入れる。WIN:WINの素晴らしい方程式。

と思うかもしれないが、全く持ってそんな事はない。当時を知っている同年代にとっては説明不要だが地獄のシステムだった。結局は力。武力こそが全て。力なき者のカードは狩られ、力ある者がカードを独占する。いじめの温床。そんな社会の縮図が出来上がるだけだった。

僕の両親は子供と言えど交換によって発生するその未来を重々承知していたからだろう。僕に『交換』は絶対にしてはいけない行為と口を酸っぱく言っていた。また自分がもしレアカードを手に入れたとしても絶対にそれを人に自慢したらいけないとも耳にタコで聞かされ続けた。同様にゲームや漫画の貸し借りも全てダメだった。

ただまぁ…ね…?わかるでしょ?子供なんてそんなこと聞くわけない。今の僕が昔と変わらないよう、ダメと言われた事こそ自分のなすべき事と解釈したと言っても過言ではない。僕は親の教えを守る事なく交換をバンバンに行い、手に入れたレアカードを自慢しまくった。

それも限りなく黒に近い手段を使って…。

……許してくれとは言わない。いじめた側は忘れて、いじめられた側は覚えている。世界はそんな物ばかり。あの時に僕がなした事は絶対に許されない。それを昇華しようと思わない。償っていく。これからの人生で。

沢山の涙から奪い取り続けた結果…僕は最終的にとてつもないカード達を手に入れるに至る。今なら総額30万ぐらいのカード達。当時の価値でお年玉と誕生日とクリスマスを足してもダメだったぐらいだったかな?

とにかく浮かれていた。どこに行くにもそのカードを持っていき、四方八方で自慢しまくった。

その結果……………僕はそれらすべてのカードを失った。目を離したほんの数分の間にそれらは盗まれたのだ…。

当然の報い。カモがネギ背負って歩いているのに手を拱く馬鹿がいるわけない。もし…オレが逆の立場でも間違いなく実行に移しただろう。

犯行現場は特定の人間しか立ち入れない場所で、盗まれた時間も特定できる。正直めぼしい人間すらわかっていた。僕がその案件事態を公にしたら犯人を特定する事は容易だっただろう。だが…僕はしなかった。出来なかった。それをする事で両親との約束を破り、非合法な手段で集めていた事までもが公になるからだ…。

俗に言う泣き寝入り…。それ以外の手段がなかった。

「どの面下げて言っているんだ?因果応報」と未だに付き合いのあるS君にぶん殴られそうだが、本当に辛くて悔しくて泣きつかれたのをはっきり覚えている。

だけどこの問題に対して一人で立ち向かった経験が今…僕の中で息づいている気がする。

親や学校で教えてくれた事の10兆倍重要で、80垓役に立つ。

あの時にもし…オレが両親や施設の人間に話をして、自分のカードを取り戻していたら…。自分の悪を正当化してまで、自分の正当性のみを追求する行為の素晴らしさを知ってしまっていたら…。僕は今生きていなかった気がする。いや…逆かな?もう少し生きやすい人生を歩んでいたかもしれない…。

まぁ…僕の両親の場合は助けてと声を上げても、約束を守らなかった息子に対してパンチし、尚且つ数々の家々に菓子折り持って謝罪に回っただろうけどな…。そしてその選択肢を選んでいても僕は今生きていなかった気がする。いや…逆かな?もう少し生きやすい人生を歩んでいたかもしれない…。

いやはや…

まぁ…なんだ…とりあえず…全ての経験が子供の人格形成に影響する。学校なんて糞食らい、説教なんて豚の耳に念仏だと思う。

泣いて、笑って、いじめて、いじめられて、引きこもって、自傷して子供は生きていけばいいんだよ。親はそれを見ていたらいい。見ていたらきっと大丈夫。それで世界は回っているから。

ってのが、僕の経験に基づいた自分なりの解決方法です。

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