押しピン

昔…面接の時に「アナタにとって友達とはどんな存在ですか?」と聞かれた事があった。

僕は「無担保で10万円即金で貸せる存在です」と答えた。

正解はいまだにわからない。だけど、とりあえず面接は落ちた。

昔…面接の時に「家族が火災に巻き込まれました。アナタはどうしますか?」と聞かれたことがあった。

僕は「自分の命など顧みず炎に飛び込む」と答えた。

正解はいまだにわからない。だけど、やっぱり面接は落ちた。

でも…今でもこの二つの考えに変わりはない。

大切な存在の為に身を切り刻んだところで痛くも痒くもない。むしろそれが出来る事が至上の喜びであるとすら感じる。

まともな仕事にはありつけなかったけど、この人生悪くなかった。今…そんな心持である。

 

はてさて

コレについて書いていいのか、書いてはいけないのか非常に微妙なラインなので、どうしようか迷ったのだが、これからを生きる若人の事を思い、ぼかしを入れつつ書いておこうと思う。

先日わけあって子供の卒業式に参加していた。

まだまだ若造…と思っていたが、気づけばもう大学に進学する歳を迎えていた。自分の年齢を考えれば何一つおかしくない計算ではあるのだが、いやはや…滅茶苦茶長かったようで、気づけばとても速かったよ。

思えばさ…生まれたての頃は本当によく面倒を見た。僕自身幼かったので、何をどうして上げればいいのかわからず、その子の親やネットを頼りにアレやコレやと山のような試行錯誤を繰り返した。意味があった事…意味がなかった事…様々だったが、この試行錯誤の中で見つけた3人の友達とは現在も公私ともにお世話になっており大変感謝している。彼女たちと会えた事がこの時代の最大のプレゼントだった。

本来なら親の手を離れて歩き出す歳になっても、この子はずっと両親から離れなかった。歩き出す事が出来ない言い訳に自分の世界に逃げ込んで、自分だけの幸せを求め、それに関わろうとする全ての物達を傷つけ、最終的には自分さえもズタボロになってしまっていた。僕自身この時代は色々限界だったので、この子に深入りする事は出来なかったが、ずっとそばで応援だけはしていた。

普通の子が両親の手の届かない存在になるころ…やっとこさこの子は一人で歩き出す術を見つけた。そこに至るまでのアレやコレは本当に大変だった。どれだけ僕が根回しをして、どれだけのお金をカンパしたかわからない。でもさ…初めてこの子が自慢げに友達を紹介してくれた時、その苦労は全て吹き飛んだ。僕は本当に涙した。良かった…報われた…。お疲れさまでしたと手を叩いて喜びを分かち合った。

しかし…社会はそう甘くない。社会になじめたと思った矢先に初めてできた友達からの裏切り。それもまた、社会においては当たり前の出来事ではあるのだが、この子にとっては初めての出来事だった。ふさぎ込み…1年近く引きこもってしまった。

もう無理だ…と両親からも諦めの声を聞かされたし、流石の僕もそれだけが人生ではないと別路線の人生観を説き始めた。そんな矢先…奇跡が起きた。彼が再び友達を紹介してくれたのだ。引きこもりがどうやって?と疑問は山積みだったが、とにかく彼が再び笑った姿を見せてくれたことがうれしかった。もちろん両親とワンモアの可能性も視野に入れてはいたのだが、それらは杞憂に終わったわけだ。

単なる卒業式。

普通に生きてりゃ誰もが経験する卒業式。そこに名を連ねる事がこんなに大変だと、僕はこの子を通して教えていただいた。

それと同様にこの子が教えてくれた事…。それは自分がどれだけ頑張っても、両親などの親族がどれだけ働きかけようとしても絶対に解決できない問題がこの世界にはある事だ。実に悔しい事ではあるが、それらはもはや奇跡的な確立によってしか何とかならない。僕はもう悟ってしまった。

彼はもう…大丈夫だと思う。僕と両親の支えがなくても、支えてくれる人がいるのだから。

ありがとう。ありがとう。

そしてお疲れ様。本当によく戦ってきたよ。良かったな。無理するなよ。大切にな。

若人よ…この子が何とかなったんだ…諦めなければ、何とかなるかもしれない。とりあえず奇跡を祈ろう。全てはそこからしか始まらないから。奇跡が起こった事だけをここに証拠として記しておきます。

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目安箱

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