押しピン

1つの時代が終ろうとしている。

それは平成と言う時代を象徴しているように。

また年末…そしてクリスマスと…過去を語る機会は沢山あるのでその時に長々と書くとして、とにかく思う事がある。

「本当に何ひとつ思い通りにならない。」と。

アウトローな人生を選択し、後悔に次ぐ後悔の果てに今がある。それでもね…僕にだってその時代その時代の人生設計があったわけよ…。過去形ではない。今でもある。

その通りに進むよう関係各所に手をまわして、金銭面も遣り繰りしてきたつもりだ。自分なりにはね。

その全てがぶち壊されている。

発狂。発狂。大発狂。

それを楽しんだり、笑ったりできるほど、オレは強くない。それを楽しんだり、笑ったりできるほど、幸せな人生を歩んできていない。

胃が痛い。

不安しかない。

助けてください。

 

はてさて

ちょっと前に書いたと思うんだけど、相棒のスピーカーがお亡くなりになった。正確には不調になったので、買い替えをした。

この子はスタジオ彼岸島誕生して間もない頃にお迎えした子なので、13年間共に過ごした。

オレが13年間で作った楽曲…ざっと500曲その全てがもれなくこのスピーカーから生み出された。

色々あったよ…。

僕は思春期…そして学生時代。友達と遊んだ記憶より、この子や、ペン先と遊んだ記憶の方が圧倒的に多い。それこそミックスに行き詰まり発狂して、共同制作者とマジ喧嘩した事もあった。自分の限界を感じ手首を切っていた事もあった。

曲作りだけじゃない。

オレが最も好きな映画『ファイトクラブ』を初めて見た時も音声はこのスピーカーから再生されていた。八十八ヵ所巡礼やスキッツォイドマン、モケーレムベンベ何かの楽曲を初めて鳴らしたのもこのスピーカー。

モニタースピーカーの特徴を生かして大音量で星月まゆらの喘ぎ声を再生してオナニーした数はもう思い出せない。うっかり大音量で深夜にAV再生してしまい両親に「なかった事」にしていただいた数も思い出せない。

とにかく音楽に限らず『音』として僕に最も深く寄り添っていた子だった。

ありがとうね。お前もまた今日までオレが生きて来れた要因に大きな部分を担ってくれていた。

・・・・・・・・

ここまでだけなら感動の物語。いやね…本当にこの子を嫁に出すために梱包している時は泣きながらだったんだよ。

だけど、新しくお迎えした相棒でミックスをした瞬間全てが憎しみに変わった。

だってさ…長い間…オレを苦しめ続けた”聞こえない音”が手に取るように聞こえるんだもん。

生まれつきの問題だとか、育ちの問題だとか、練習不足だとか色々と疑った全ての原因が大切な相棒だったなんて考えに至らなかったから。

いやはや…まいりました。今では相棒を嫁に出すのを正直戸惑ってしまっている。先方には一応音を聞いてもらっているのだが本当にこの子で良いのでしょうか?

大切な相棒だった…。だけど今の子を知ってしまうとこの子を自信を持って世に送り出す事ができない。

何かさ…それがそれでとてもつらい。

35歳未婚の引きこもりの娘を持つ父親の心境。

・・・・・・・・・

そしてタイミングとして同く今の僕を苦しめている事がある。

今回の経験からわかること。オレは世界を知らなすぎる。世界を知っていればあの泣き崩れた夜を過ごす事もなく、さっさとスピーカー買い替えていたら解決していたんだ。

沢山を知り、その中から導き出した答えなら自信が持てる。例えその結果が間違っていたとしても貫ける。

だけど、一つしか知らない世界で、その一つを全面的に受け入れてしまっていいのだろうか?

怖いよ。不安だよ。地獄だよ。

スピーカーなんて買い替えなければよかった。

買い替えなければ、閉じた世界でオレは相棒とずっと泣きながらだけどよろしくできていたんだ。

それは対外的に考えれば不幸かもしれない。だけど当事者としてはこの上ない安息だったんだ。

生きて行く事は後悔です。

問題はその後悔を泣きながら笑えるかです。

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目安箱

言いたい事が言える世の中でありたい。

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目安箱