押しピン

12日。

ワンマンライブだからか、箱の関係かはっきりしないが、ライブはかなり早い時間に終わったのでそこから下道で帰る事に。

当たり前の話であるが、私単品とこの街には何の関係もない。

だけどもなぜだろう…帰り道のどこの景色を見ても思い出が色濃く残っている。以前昔住んでいた場所を訪れた事があったのだが、その時の記憶よりもこの町の方がたくさんの思い出があるんだ。

不思議…と言うか、あの時代のオレは何をやっていたんだ?と自分で自分に説教したくなる。それでもまぁ…その結果今がある事は間違いない。

金もない、仕事もない、夢もない、だけど時間だけはあった。

その時間を限界まで無駄に使った思い出。

悪くない。

 

はてさて

帰って来てから少しだけ寝て、12日は川にガサガサに行っていた。

昔から『野山に混じりて竹を取りつつ万の事に使いけり』な環境で生きてきた関係で、どうしても生き物の捕獲、飼育、惨殺は大好きである。”パーマのグラサンの教科書に載っている曲のタイトル”の時なんかは、もうほんと365日網と釣竿持って走り回っていた。

しかし、歳を取る事に他の趣味が出来た事、そしてそれを行う場所が無くなった事などが重なり、興味はどんどん薄れてしまった。でも『三つ子の魂百までも』という言葉が指すように人間の趣味趣向はもう変わらない。それらが大好きな事には変わりがない。もし切っ掛けさえあれば私はまた爆発するだろう。それはわかっていた。

きっかけは甥と姪だった。かつての自分が親父が祖父とそうであったように甥や姪と川や田んぼで網持って遊んでいると気が狂うほど楽しい。一人で本気になり過ぎて、甥と姪を放置して兄や姉に怒られるぐらいに熱中してしまう。

ならば…と言う事で同好の士を招いて、本気のガサガサをする事になったわけだ。

一応ナマズが欲しかったのだが、正直オレは川で遊べたらそれでよかった。だから、下調べもいい加減に適当に行った為にナマズが取れるはずもなく、色々と反省点しかないが、本気で楽しかった。

暑さといい加減さがかなりやばかった為にグダグダ感が否めなかったので、次回はもっとガチンコでナマズを取りに行きたいと思う。

…で翌日だ。

13日。

僕は前日ガサガサを行った川の上流でキャンプしていた。

全く予定になかったのだが、誘われたのならば行かなければいけない。何より前日のガサガサの時に流れの速さとと水の深さから捕える事ができなかった大物をこの手にしなければいけなかったからだ。

最早こいつらは網で捕まえる事は不可能な事がわかっていたので、手には少年時代から愛用している各種釣具を携えて万全の準備で決戦の場に足を運ぶ決意だった。

しかし、その決意はあっけなく打ち破られてしまう。

釣り具自体は昔の物があるから新しくそろえる物はない。ただ、餌だけは保存ができないので直前に釣具屋で購入する必要がある。ミミズを…。

昔の感覚でいると信じられない事なんだが、現在釣具屋でミミズを入手する事はできない。何でも今の時代ミミズ自体が安定して供給できない現状で、タナゴ釣りブームの影響とやらで、ミミズの値段が凄い事になっているのだ。昔200円で買えていたモノが、今では500円でも飛ぶように売れるそうなのだ。

こんな現状わかっていたら、家でミミズを掘って釣り場に向かっていたが、もう後の祭り。

虚しく釣具だけを持って、オレはキャンプ場に向かった…。あわよくばその場でミミズか川虫を採取し、リベンジする事を誓って…

ただ…それすらもまた容易く打ち破られてしまうのだが…。

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目安箱

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